« January 2006 | Main | March 2006 »

February 28, 2006

2006年2月28日(火)

午後、ねじまき句会の例会。題詠「芽」。出詠10人、出席6人。ふだんよりもいささか静かな句会となる。出席した男性数が女性数を上回ったのは、あるいは今回がはじめてだったか。早々に帰宅。私性、といったような呼び名はどうでもいいのだけど、時間と空間のある一点にしか存在できない絶望的なまでに無力な感覚と、その感覚がふっとそうだその他の何でもない何かではあるのだという可能性の示唆に転じる感覚が、自己像としてでも方法や文体としてでもあるいはその他の何かとしてでもいいから、テキストのどこかで読者に気づかれること。作品に必要なのは最終的にはその一点なのだと思う。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 27, 2006

2006年2月27日(月)

電脳短歌イエローページを開設してちょうど八年になった。テンポよく更新できる時期とできない時期があり、いまはあきらかに後者で、デッドリンクも増えているようだが、利用者数に大きな変化がない。ありがたいことである。折を見て更新作業を進めようと思う。思潮社から「現代詩手帖」3月号が届く。連載している短歌時評「うたの凹凸」は十二回を数えた。今回は昨今の同人誌について言及した。トリノ冬季五輪が閉幕した。応援していた日本人選手は五位で入賞、同じく外国人選手の二人は銀メダルだった。どちらもちょっと残念。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 26, 2006

2006年2月26日(日)

強雨。午前、栄の東海ラジオへ。来週オンエアの番組にゲストで出るため、スタジオでの収録。パーソナリティの水谷ミミさんと原光隆さんとスタッフとで軽く打ちあわせをして、和やかな空気ができたところで収録がはじまる。数分前に雑談した内容がすべてトークに活かされてゆくのに感心する。やっぱりプロは凄いね。おかげでこちらも楽しく話ができた。帰路、栄の街路に、みぎのつばさのひとびとの街宣車が、集結している、という感じで走っていた。何なのだろうとしばらく考えて、きょうの日付に思いいたる。たぶんそういうことなのだろう。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

February 25, 2006

2006年2月25日(土)

展示イベントの揮毫の依頼が二件続く。こうした依頼そのものはもちろんうれしいけれど、直筆かあ、と微妙な気分にもなる。へただとは思わずに癖があるだけだと思うことにしよう。短歌ヴァーサスのウェブ、きょうのエッセイは、高橋修宏さんの第一句集『夷狄』(草子舎)の作品について書いた。句集とは関係のない話だが、むかし、荻原の「荻」の字を説明するには「草冠に夷狄の狄」と言えばかっこいいな、と思って、辞書で意味を調べてみると、「北狄」は「北に住む野蛮人」とか書かれていた。この説明が不採用になったのは言うまでもない。

「火の鳥」終る頃に入り来て北狄のごとし雪まみれの青年は/塚本邦雄

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 24, 2006

2006年2月24日(金)

午後、関西の新聞社の取材のため名駅へ。短歌関連の某ジャーナルの記事で結社人口の減少が言われて云々、と話に入るので、その実態がどの程度のレベルのものなのかといった方向へ進む。話題はおのずとインターネットにも及び、マスメディア的な煽り系の惹句がイメージさせるような意味での変化があるわけではないのだと丁寧に説明してみた。気づいてみると数時間。マスメディアがどんな位置から記事をまとめるかは、取材される側が口を挟むことではないけれど、事実だけはできるかぎり正確に伝えておきたいといつも思う。確度の高い情報を伝えることができただろうか。伝わっているといいな。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 22, 2006

2006年2月22日(水)

すでに数日前に報道されているが、水無田気流さんの第一詩集『音速平和』(思潮社)が、第11回中原中也賞を受賞したという。慶祝。読みやすくかつ読みごたえのある作品群で、個人的に、特に「シーラカンス日和」と「金魚日」という作品に惹かれた。あとがきに、肩に力の入り過ぎた晦渋な印象があって、日常値のこの人はどんな感じなのだろうとウェブサイトを時折見ていたところ、素顔に近いものが出ているようで、近時の日記の記述はとりわけ楽しい。いずれあらためて作品について何か書きたいと思っている。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 18, 2006

2006年2月18日(土)

短歌ヴァーサスのウェブ、きょうのエッセイは、松原未知子さんの第二歌集『潮だまり』(北冬舎)の作品について書いた。いまのところ選択肢が川柳と俳句と短歌だけになっているけれど、現代詩の鑑賞も書いてみたいと思っている。自宅から500メートル強という微妙な距離にセブンイレブンが出店した。もともとがコンビニの少ない場所なので、そこが最寄ということになる……。夜型の生活者としては、住む場所の選択を間違えているのかも知れない。ふと思い出した小池光さんの傑作。この一首からもう二十年近く経っているのに驚く。

抒情せよセブン・イレブン こんなにも機能してゐるわたくしのため/小池光

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 15, 2006

2006年2月15日(水)

暖かな一日だった。ほぼ桜の季節の暖かさだったと思う。午前、大学と銀行と区役所で用事を済ませる。午後、そのまま外で食事、買物。夕刻から575の会に出席する。ただでさえ季節の感覚がややこしい二月の中旬に、こんなにも暖かくなると、俳句を読んでいて何かが混乱する。夜、帰宅。蘭の会のサイトに、先日書いた「おてがみ」が掲載される。蘭の会は、ウェブサイトをグループの機関誌にする、という、誰もが着想できるのにほとんど実施も継続もされない困難なスタイルを、すでに四年以上も貫いている。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 14, 2006

2006年2月14日(火)

バレンタインデー。チョコレートを贈る風習は、二八の対応策として製菓業界が宣伝を仕掛けた結果、だと言われているけど、目に見えて流行化した一九七〇年代の前半にはまだ、女性から恋愛の契機をつくることが社会的に公認されていなかったという背景があっての話である。一年中公認されている現在では、公認されていない類の恋愛をしている人は別にしても、女性にとってむしろ抑圧の日なのかも知れない。今年はどんなチョコレートが巷を飛び交ったのだろうか。昔のノートから未発表のものを一首。

早春のみづにかたちを与へたるグラス見てをり二人黙して/荻原裕幸

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 12, 2006

2006年2月12日(日)

早々に暖かくなるとも、まだまだ寒さが続くともいうし、予報が何回も修正されるので、さっぱり春の行方が見えて来ない。仕事の進みと同じだな、と自嘲気味に笑う。ラグビーの日本選手権の準々決勝のテレビ中継を見る。早稲田大学がトヨタ自動車に28対24で競り勝つ。学生がトップリーグのチームに勝ったのをはじめて見た。日本選手権のレギュレーションの変更が多いので、単純には比較ができないけれど、控え目に言っても、十年に一回レベルの金星か。チーム史上最強の呼び声、が、呼び声を超えたような気がする。

ラガー等のそのかちうたのみじかけれ/横山白虹

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 11, 2006

2006年2月11日(祝)

建国記念の日。短歌ヴァーサスのウェブ、きょうのエッセイは、江戸雪さんの第三歌集『Door』(砂子屋書房)の作品について書いた。中井英夫のエッセイ集『地下を旅して』(立風書房、一九八〇年)に収録された対談のなかで、中井が、短歌について「自分でつくろうと思ったことというのは、いままで二度ぐらいあると思います。それは、これは短歌でしかいえないであろうと思ったときですね。それを歌人というのは何でもかんでも短歌でいっちゃうのが腹が立つ」と語っている。前に読んだとき、耳の痛い話だと思ったのを思い出した。ただ、主題を前にして形式を選択するというこの発想には、どこかに錯覚もひそんでいるような気がする。スタイルの選択が先にあって、主題がひきだされたり主題が後からやって来たりするのは、さほど不自然でもないわけだから。もちろん、何でもかんでも、なのはどうかと思うけれど。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 10, 2006

2006年2月10日(金)

書こうと思っていた時評の内容をにわかにきりかえたため、今週は短歌の同人誌をまとめて読みなおした。また、書簡文体での原稿依頼があって、参考に中井英夫のエッセイを読みなおしていたら、文体よりも内容にとりつかれて、しばらく読み耽ってしまう。一事が万事そんな調子で、要領を得ない時間ばかりが流れている。青磁社のムック『佐佐木幸綱』を少しずつ読み進めている。監修は伊藤一彦、編集は奥田亡羊。対象を単純な商品にも既成の短歌史の一項目にもしない好感のもてる印象だった。若山牧水賞受賞者を特集したシリーズの一冊。青磁社はどこで短歌総合誌に踏み出すのかなと思っていたら、シリーズ物のムックの刊行がはじまった。予想が外れたか。兆しありと言うべきか。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 07, 2006

2006年2月7日(火)

午後、読書会。参加者6名。テキストは、佐藤卓己『八月十五日の神話−終戦記念日のメディア学』(ちくま新書)。イデオロギー的要素を薄めて終戦を考えてみると、いろいろなものごとが見えて来るんだなあと素朴に感心した。いささか食傷気味の戦争責任問題や教科書問題についても、自分のなかに新しいアングルが生じたように思う。ちょうど読書会の最中、秋篠宮妃懐妊、というニュースを家人がメールで伝えて来て驚く。皇室典範の問題が取り沙汰されるなか、差出人の名前を確認するまで、スパムでガセネタが流れているのかと思っていた。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

February 04, 2006

2006年2月4日(土)

立春。寒い一日。短歌ヴァーサスのウェブ、きょうのエッセイは、須藤徹さんの第三句集『荒野抄』(鳥影社)の作品について書いた。早春の句がうまく選び出せず、二月にオリオン座、という微妙な感じになった。短歌をめぐるいくつかの書評や時評や評論を読みながら、批評というのは、既成ないしは私的な基準に照らしあわせて何かを判定したり鑑定したりすることではなく、基準そのものの根拠を問うことなんだけどな、と一人でぼやいていた。読者としては前者の位置で楽しめばいいのだけれど、批評者は後者の位置につくしかないと思う。作品の巧拙のようなものはたしかに存在するが、巧が是で拙が非である根拠を再検討しなければ、結局のところ何も見えて来ないのではないだろうか。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

February 02, 2006

2006年2月2日(木)

気づいたらすでに二月。CUEさんお奨めのGメールをスパムフィルタとして活用してみる。スパムの認識率が非常に高くて驚く。感謝。スパムまみれで未整理状態になっていた領域の整理が少し進みはじめる。メールの見落としがいくつか見つかって焦る。午後、東桜歌会の詠草をまとめてプリントを作成。夕刻から例会。題詠は「甕」。出詠14名、出席10名。丁寧に読解しようとしたら批判的コメントの多い進行になってしまった。もう少し明るく進めた方がよかったかも知れない。歌会の後、有志と居酒屋で歓談。深夜、帰宅。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

« January 2006 | Main | March 2006 »