2007年10月18日(木)
未明に近いがまだ星の見える時間に外へ出ると、南の空の高いところにうっすらとオリオン座がある。東の空には遊星があざやかに光っていた。たぶん火星。名古屋のこのあたりの空は、関心がもてないほど星が見えないわけでもないが、星座をたどろうと思ってもなかなかはっきりは見えない。中途半端である。
柿の花それ以後の空うるみつつ人よ遊星は炎えてゐるか/塚本邦雄
間奏歌集『森曜集』(一九七四年)の一首。「柿の花」がどこか俳句的な用法なので「それ以後」が一日の時間帯を言っているようにも見えるが、夏から秋へと向かう季節のめぐりと捉えても間違いではないだろう。この遊星=地球=世界の当時の病み具合を嘆きかつ鼓舞しているようでもあり、みずからが燃えることのない星の属性に喩えて絶望を甘受しているようでもある。
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テレビ番組のテキスト誌である「NHK短歌」11月号が届いた。川野里子さんが、歌集『永遠青天症』の一首「卵ふたつまどかに焼けてつながりて妻にまたふたつに断たれをり」を文中に引用してコメントしている。「妻の機嫌を伺っているかのような夫の視線」等々。おもしろかったので家人に読ませる。
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