2007年10月26日(金)
雨の一日。台風も発生したという。どこかまだ夏秋のはざまみたいな印象が抜けきらず、ときどき暑いと感じる日もあるが、それでも光熱費は正直で、すっかり秋らしい数字になっていた。夕刻、近所のスーパーへ行くと、鍋物の材料がこれみよがしにレイアウトされている。さすがにそろそろそういう季節に近づいているのだろう。荻原家も今夜はおでんとなった。
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正岡豊さんが、ブログ「折口信夫の別荘日記2」で、第二歌集『甘藍派宣言』をめぐっていろいろ書いてくれていた。その筆致から、髪を撫でられているような快さと臓器に直に触られているような緊張とがこもごもにやって来る。一九九〇年の刊行なので、すでに十七年前のことになるが、自分のなかには、当時の問題がまだそのまま解決されずにある。それが快さや緊張につながるのだろう。正岡さんが言う「クラベスの響き」は、作者が自身で認識できるものではないわけだが、以後の時代にどう影響されても、初心で前衛短歌に影響された歌人が抱え続けている、ふるさとの訛、のようなものなのかも知れない。と、そんなことを考えながらの、きょうの一首。
春を濾過あるいは夏を浄化するあなたは鳥の内部を抜けて/荻原裕幸
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