2007年11月14日(水)
午後、中京大学へ。時間がぎりぎりになって一駅を地下鉄で移動する。オープンカレッジ「俳句を楽しむ」秋期の九回目。きょうの題は「冬」もしくは「冬」の字の入った季題。帰りは徒歩で。歩くときもちのいいあたたかさだった。夜、リビングのテーブルの上に、「ケフィア増殖中。」と貼紙されたものが忽然とあらわれた。家人が何かはじめたらしい。
★
その目は鹹い永劫が
しなやかにうねり
割れ
砕け
裂け
散ってしまうところまで細かく見る
その目はいつも涙に磨かれている
その目はなんでも見えすぎるために憂愁の光がともる
だから その目は雪の階段にひそむ暗殺者の
後ろ手に隠した白刃まで見ていなければならなかった。/安西均
安西均「実朝」の後半部分。詩集『美男』(一九五八年)に収録されている。安西均が歌人をモチーフにした何篇かの詩、たとえば「西行」「人麿」「新古今集断想」、それにこの「実朝」等を読むと、それぞれのモチーフとされた歌人への感情移入は生じるが、作品の「話者」への移入は生じない。「話者」と「私」とが切断された領域で詩が書かれているからだと思う。むろん、そうした切断があるとしても「私」がどこかに消えてしまうわけではないのだが、ここでは、書くことによって生じる「私」が「話者」へは回帰していない、とでも言ったらいいだろうか。
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Comments
初めてメール差し上げます。塔短歌会の吉田淳美と申します。先日早崎ふき子さんを通じて拙著〈クレセント・ムーン〉の批評会へのご出席をお願いしましたところ、早速にお引き受けいただき、誠にありがとうございました。歌集はすでに8月にお送り申し上げてありますので、お目通しいただければ幸いに存じます。コスモスの鈴木竹志さんにもご同席いただけることになりました。間近になりましたら、またご案内さしあげます。どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by: 吉田淳美 | November 16, 2007 at 01:49 PM
吉田淳美さん、コメントありがとうございました。
2月10日(日)、歌集『クレセント・ムーン』の批評会、
とても楽しみにしております。佳い会にしたいですね。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
Posted by: 荻原裕幸 | November 17, 2007 at 12:12 PM