2007年12月15日(土)
寒い一日。ぱらつく小雨にどこか霙っぽい感触があった。夕刻を過ぎて義母と義姉と家人と四人で出かける。外で食事。夜、家人の髪のカラーリングをする。
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菱川善夫さんが亡くなった。享年七十八歳。愕然として呆然となる。菱川さんは純然たる短歌評論家であった。そして、前衛短歌を中心に据えて現代短歌の輪郭を構築した。殉ずる、などと言えば、どこか大袈裟にひびくかも知れないが、菱川さんに限っては、文字通り、前衛短歌に殉じた人生だった、と言ってもいいだろう。中井英夫が結果的に前衛短歌をプロデュースしたのとは違って、菱川善夫は意識的に前衛短歌をディレクションした。
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評論「実感的前衛短歌論−『辞』の変革をめぐって」(一九六六年)は、前衛短歌の方法を「辞の断絶」(正確には「辞の切り捨てによる断絶」)という視点から時代的に意義づけた。一方、評論集『歌のありか』(一九八〇年)では、前衛短歌を「想像力の犯罪性」という視点から戦後短歌史のなかへとわかりやすく位置づけた。これらを含む菱川のロジックが存在しなければ、短歌は、大切なものを欠いたまま、現在とはかなり違う時間をたどることになっただろう。
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