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February 19, 2008

2008年2月19日(火)

雨水。午後、栄の愛知芸術文化センターへ。定例の読書会。風邪その他の理由で欠席が増えて参加者は四人。テキストは柄谷行人『探求』の一部分。昨十月に読んだ続きを読み進める予定だったが、テキストを読み切った四人での討論会状態になる。現実から抽出されたはずの論理が、どうして現実にもどして活用されずに一部の人たちの論理的な砦を構築してしまうのか、等々。延々と。

俳句誌「鬣」第26号が、特集「西東三鬼への扉」を組んでいる。同人の推薦を基礎にしてまとめた「三鬼百句」や各同人の自在な一句鑑賞を楽しく読んだ。忘れることはない作家だが、それでも懐かしい感じがあって、朝日文庫の『西東三鬼集』で句やエッセイ「神戸」をぱらぱら読み直していた。

 中年や遠くみのれる夜の桃/西東三鬼

第二句集『夜の桃』(一九四八年)の表題作。むかし、この句の猥雑な印象があまり好きではなかった。いつからか、猥雑なのは句ではなくこちらの心根だという気がしはじめて、そう思って読むうちに、だんだんこの句が清澄なものに感じられるようになって来ている。たぶん「中年」に対する感覚の変化も影響しているのだろう。

きょうの一首。え? とききかえすと、あ、なんでもない、と言われたりする。面倒だからそれ以上きかないでおくと、あとで気になって仕方なくなったりする。

 あたごなしないときこえてききかへす春の暗渠のやうな電話に/荻原裕幸

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