2008年3月19日(水)
ひさしぶりの雨。あたたかい雨だった。
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第33期棋王戦五番勝負の第四局。後手の羽生二冠のゴキゲン中飛車を佐藤棋王が上部から押さえこむようなかたちで駒組みが展開される。この駒組みの段階から優劣はかなりはっきりしていたようだ。途中(81手目)、佐藤の駒のほとんどが中段に浮いて、下段に引いた王の周囲に駒が一枚もなくなる局面があった。局面に幾何学的な美しさを感じることはあっても、そうした情感にも訴えるような美しさが生じるのは珍しいなと思ってうっとり見ていた。羽生の粘りで手数はかなりのびたが、結局、佐藤が勝って二勝二敗のタイに。
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きょうの一首。寺山修司歌集『田園に死す』(一九六五年)の「干鱈裂く女を母と呼びながら大正五十四年も暮れむ」が、寺山的な平行世界の表現だというのはよくわかるのだが、この「大正」のもっている感触が、その時点の元号の昭和でもなく、百年の区切りに近い明治でもなく、デモクラシーでもノスタルジーでもない、何か奇妙な大正であることがおもしろかったので、ちょっとその文脈にのせてみた。スチームパンクの背景みたいになったのは予定外だったが、それなりに奇妙な空気だけは写しとれたかと思う。
窓のかなたに蒸気はつねにふきあげて大正九十七年のはる/荻原裕幸
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