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March 01, 2008

2008年3月1日(土)

三月となる。午後、ウォーキングをかねて実家に顔を出しに行く。いかにも春らしいひざしがふりそそいで、歩を早めると汗ばむような感じ。ぽかぽかというオノマトペがぴったりの陽気だった。父母と少し話をする。手みやげに桜餅をもらって帰る。

川柳誌「MANO」第13号が届く。小池正博さんが「樋口由紀子・鏡像の世界」と題した樋口由紀子論をまとめているのを興味深く読んだ。「思い」の表現としての川柳からそうではない場所へと転位する樋口の試行を丁寧に分析している。その樋口由紀子さんも同号で「時実新子の川柳」と題した時実新子論をまとめている。時実の仕事の軌跡を検証したものだが、時実を位置づけると言うよりも、むしろ、時実に影響を受けた自分自身や現代の川柳が、いかにして時実の「思い」や「情念」の世界から脱け出すべきかを考えている。この二篇は、現在の川柳全体を論じたものではないのだが、現在の川柳全体を俯瞰しようとする強い意志に貫かれているのを感じた。佳い文章だと思う。同号掲載の作品では以下の一句がことにおもしろかった。不気味なのにどこか愛らしさもあるくうせきさん。空席に坐りづらくなりそうだ。

 空席にくうせきさんがうづくまる/佐藤みさ子

きょうの一首。郵便とメール便の山を整理をしながら、手紙でも本でも雑誌でもときどき封筒の外にまでただならぬ気配をただよわせているものがあるなあと思う。

 ものすごい剣幕が透けて見えたので三日遅れて封書をあける/荻原裕幸

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