2008年3月24日(月)
近所の公園で桜を見ると、それぞれの木に少しずつ花の姿が見える。桜の花のひとつひとつを楽しんで見るのはこの時期だけか。三分まで咲き進んでしまうと、桜色のかたまりだかけむりのようなものになってしまって、それはもう花を超えてほとんど空模様の一部である。そう言えば、公園に、神妙な顔で桜の枝のチェックをしている男性がいた。あの人は誰だったのだろう。桜の係みたいな人がいるのかな。
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川柳誌「杜人」の春号、創刊六十周年記念特集号が届く。戦後二年目での創刊、昨年が六十周年だったという。こうした長寿雑誌が果たしている役割は、総合誌が極少である川柳の場合、他ジャンルとは比較にならないほど大きく重いと思う。作品特集では、同人が作品四十句をそれぞれまとめている。以下の句がふと目にとまる。
いざというとき解凍する昭和/加藤久子
あるある、と思わず反応してしまう。この種のあるある感のある句というのは、それだけのものだと感じることも多いのだが、これはなぜか何かが残る。ノスタルジア的にあるいは金科玉条的に昭和を解凍するという行為のユーモラスな感触に加えて、きちんと清算されずに凍結されただけのナショナリズムの影も浮かんでいるようだ。
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きょうの一首。きれいな風景は、色々な意味で、窓をきれいにしてくれる。
前線が近づいたのでていねいに窓のさくらが拭かれるはずだ/荻原裕幸
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