2008年3月7日(金)
軽い疲れのような、未整理の思考のような、もやもやとした小さなかたまりが、あたまの芯のあたりにずっと残っている。午後、栄へ。地下街の喫茶店で短歌をまとめてからスカイルの教室へ。朝日カルチャーセンター「はじめての短歌」。きょうの出席者は17人。詠草は17首。題は「進」。講座をはじめた頃に比較して佳作がかなり多くなった印象がある。テンポよく講評を進めたつもりだったのだが、気づいてみるとやはり延長になっていた。
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見ていないテレビから萩溢れおり/五島高資
第三句集『蓬莱紀行』(二〇〇五年)に収録された一句。どう解釈するのかちょっと迷った。萩が在る=秋=句の現在、を安定させるならば、スイッチを切ったテレビの画面の薄暗い空間のなかに周囲の萩が映っているのを見た、ということになるのだろうが、見ていないのにつけっぱなしだったテレビの画面いっぱいに萩の映像が映し出されているのに気づいた、と捉える方が、ことばの歪み具合なども含めておもしろく読める気がする。ただし、そう捉えると萩の季語性はやや弱くなる。実際、春らしくなりつつある先日、深夜、後者の解釈に似た体験をした。悩ましいところだ。
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きょうの一首。講座で「進」の題の作例として見せた一首。無意識に書いていたのだが、明日のクラス会の予定がどこかで作用したのかも知れない。
縁なしの絹目の擦れて進まない時間のなかで歯を見せてゐる/荻原裕幸
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