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April 10, 2008

2008年4月10日(木)

曇ったり雨が降ったり。夕刻、もう降らないだろうと踏んで出かけたら降られた。折りたたみ傘をひらくのが面倒で、と言うか、何か悔しかったので、しばらく濡れながら行く。これで風邪をひくとさらに悔しいと思って、小走りで行く。

 カーテンを引くたび死者に近くなる/なかはられいこ

第一句集『散華詩集』(一九九三年)に収録された一句。死が必ずいつかやって来るのなら、何をしたって死に近くはなってゆく。ただ、一日が暮れてカーテンを引くような、くぎりをつける行為は、時折そのことを強く意識させる。日が暮れても帰りたくない、夜が更けても眠りたくない、等々、自分には、くぎりをつけるのを拒みたいきもちがつねにあるが、それはもしかするとどこかで死をかたちとして意識するのが嫌だからかも知れない。雪山で遭難したみたいに、眠ったら負けだ、とか思うのである。「死に近くなる」のは嫌だ感じるほど実感ができないが、「死者に近くなる」のは、たとえそれが生きている証だとしても、実感的で嫌なのだ。あるいはこの川柳作家も同じようなことを感じている人なのかなと思った句だった。

きょうの一首。人の感情は不思議だ、と思いながら。

 大阪で生れたことを悔いてゐるやうに切なく悔いてゐるひと/荻原裕幸

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