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April 14, 2008

2008年4月14日(月)

午後、気候がよかったので、ウォーキングをかねて所用で家人と外出。帰路、二人の悪い癖が出て、歩いたことのない道を気分まかせに適当に歩いてゆくと、近所なのに居場所がさっぱりわからなくなる。山歩きのときみたいに、太陽と時計の長針とで方角を確認。しばらく歩くと、やっと知っている道に出た。いい運動になった、ということにしておこう。公設市場に寄る。いつもは入口付近にもならべてある野菜や果物がないのを不思議に思いながら入ると、青果店が店をたたんでいた。がらんとした空間に挨拶文が貼ってある。鶏卵店でいつもの弁当を買う。店の人がとても淋しそうにしていた。

笹公人さんの第三歌集『抒情の奇妙な冒険』(早川書房)が刊行されている。昭和四十年代あたりへの郷愁から現在まで、サブカル体験のクロニクルっぽい感じで構成された一冊。ただ、郷愁、体験、とは言っても、笹さんは一九七五年生まれで、私的体験を超えたところで書いている。ステロタイプになりやすいという、短歌の抒情の特性を逆用して、過去への、まさに「奇妙な冒険」を敢行していると言えようか。そのために生じた、年齢不詳的な、私の揺らぎ、が少し気になるところもあったが、そうした「冒険」の代価も含めて、楽しく読ませてもらった。以下、好みによくあった歌を引用しておく。

 ベーゴマのたたかう音が消えるとき隣町からゆうやみがくる/笹公人
 軒下で裸電球呑みくだすナショナルオオミミズをこのごろ見ない
 電流はゲイラカイトを貫いて子どもを光るガイコツにする
 看板の飛び出し坊やが永遠に轢かれ続ける琵琶湖のほとり
 そのかみにライダーキックでこしらえた襖の穴をぬける秋風

きょうの一首。短歌としては「葉桜」と言えば済むような気もするが、葉桜率が十割ではない感じを言うには、季語的に「花は葉に」の方が妥当だと思った。

 植村花菜のカバーもすでに懐かしくカーテンを開けば花は葉に/荻原裕幸

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