2008年11月9日(日)
曇り。寒い一日。午後、書斎にいると、マンションの中庭で、男性が誰かの名前を呼んでいるのが聞こえた。すぐに、かわいらしい女の子の声で、お父さん、わたしはここですよ、と答があった。外国語会話の直訳みたいだなと思う。夕刻、家人と買い物に出る。スーパーの棚を見て、温かい食べものの恋しくなる時期なんだなと気づかされる。いつのまにか何となくそういったものを買い揃えていた。
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都市はもう混沌として人間はみそらーめんのやうなかなしみ/馬場あき子
第十九歌集『世紀』(二〇〇一年)に収録された一首。いつからか、たしかに都市は混沌としているが、都市を論じるのも、人間を論じるのも、肩にちからを入れれば入れるほど空しさにつながってゆく、そんな時代がもう長く続いている。「みそらーめん」のどこか脱臼した感覚は、空しさのなかでなお肩肘を張って生きる人々に対しての、ユーモアを含んだ、癒しや犒いのようなものなのだろう。人々、のなかには、おそらく作者自身も含まれているのだと思う。ある時期から時折見られるようになった馬場あき子さんの口語調の文体は、時代の空しさや苦しさや悲しさのなかに、つねに気丈な明るさを見せていて楽しい。
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きょうの一首。最近、自宅でのラーメンは、東洋水産「マルちゃん北の味わいあっさり醤油」に偏っている。魚系のだしがちょっと強いところが好き。具は、もやし、叉焼、葱とシンプルに。個人的には白胡椒を少しだけ入れるのが吉。
ラーメンにもやし美しく積みあげて一分後には崩しはじめる/荻原裕幸

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