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June 20, 2009

2009年6月20日(土)

午後、近隣を旋回するようなヘリコプターの音がずっと続いていた。マラソンの大会の類があるとも聞いていないし、以前にもあったひったくり事件への対応だろうかと家人と話していたところ、南山大学に爆発物を仕掛けたと脅迫電話が入って大騒ぎになっているというニュース。実際の爆発は起きていないようだが、夜になってからも街路で多くのパトカーを見かけた。

短歌同人誌「Es**」第17号が届いた。同誌は毎号誌名が微妙に変化する。今号の誌名は「Es白い炎」。この誌名の変化は、柔軟な発想、と言うよりは、硬派的なこだわりの印象が強い。伝統的でも守旧的でもないのだが、単なる新しさを好むわけでもないようだ。かなり異色の誌名だと言えようか。むろん異色なのは誌名ばかりではない。昨今あまり見かけなくなりつつある実験的な傾向をどこかに含む作品、そしてつねに何らかの他ジャンルを意識しながら書かれる短歌評論などが、毎号ぎっしりと掲載される。今号で注目したのは、たとえば、山田消児さんの評論「『私』に関する三つの小感」。現代の川柳、現代の絵画、そして現代の短歌(短歌の具体的な対象は野口あや子さんの作品)という三つの視点から、古くて新しい「私」の問題に踏みこんでいる。短歌では若い世代の同人誌がブームなどと言われているわけだが、同誌の展開なども併せて視野に入れながら状況を考察する必要がありそうだ。

きょうの一首。

 ゆふかげの濃さ滲ませてこの坂はときどき深い表情をする/荻原裕幸

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