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November 08, 2010

2010年11月8日(月)/神戸交感

昨夜、帰名。日本シリーズでの中日ドラゴンズの敗戦を知る。ナゴヤドームでの二試合はかなりな激戦だったようで、見逃して惜しいことをした。来年にもう一度期待しよう。きょうは少し疲れをとる日にするつもりでいたが、朝から例の工事の騒音に悩まされる。午後、同朋大学へ。文章表現の講義の五回目。あたまのなかがすっかり現代詩になっていたので、きょうは現代詩の概論と、やや実験的な要素のある散文詩の作品を緻密に読み進めてみた。

「現代詩セミナー in 神戸2010」の二日目、の続き。二日目の午後は、吉増剛造さんの「沼澤地方(朔太郎)から新潟(金時鐘)へ」と題された講演からはじまる。講演と言っても、吉増さんのことであるから、一般的な意味での講演にはならないだろうと予想されたが、はたして予想通り、どこか古文書めいた自身の原稿を朗読するというパフォーマンス的な講演であった。その後、今野和代さんのコーディネートによる詩歌句の朗読イベントへと進む。企画サイドからは残念なことかも知れないが、朗読は好きじゃないからとか関心がないからとか、吉増さんの講演の直後に帰途についた人が何人かいて、現代詩をめぐる朗読事情の一端がそこに見えるような気がした。朗読したメンバーは、今野和代さん、細見和之さん、中堂けいこさん、高谷和幸さん、彦坂美喜子さん、三井喬子さん、杉本真維子さん、荻原裕幸、藤原安紀子さん、野村喜和夫さん、黒瀬珂瀾さん、夏石番矢さん、宇多喜代子さん、吉増剛造さん、金時鐘さん。列記した順に朗読が進められた。

朗読された作品はそれぞれ楽しめるものだったが、個人的に、朗読そのものが強く印象に残ったのは、高谷和幸さん(素朴だったが、妙にキャラがたっていた)、藤原安紀子さん(読めるところまで読みます、とコメントしてから朗読をはじめて、途中ほんとにもうことばが出ないんじゃないかとはらはらするような、ぎりぎりのところで声を出している印象があった)、野村喜和夫さん(文字のままだったら失礼ながら少し読み飛ばしてしまいそうなそのテキストが、からだに沁みて来るような何かに転じた感じ)、黒瀬珂瀾さん(これまでの彼の短歌朗読のなかで一番楽しめた、自身の声を聞きながら、意味の伝達に不安のあるところに即興での解説を入れていたのだけれど、その自註的な思考の流れが反映されたリアルな朗読だった)、そして吉増剛造さん(圧倒的、洗濯用のハンガーがラブリー)だった。自分は、文芸誌「イリプス」第五号に載せた「あらゆる場所でわたしがひびく」五十首を朗読した。朗読する自分の方を見ていてほしかったので、テキストは会場に配布せず、時間の都合があったので繰り返すことなく一度だけさらっと読んだ。途中で何回か笑い声が漏れるかも知れないと予想した箇所でその通りに笑い声が聞こえたので、ああ何かが伝わっているんだなと安心した。

きょうの一首。

 まひるまのたそがれせまるあかつきのことばをたたむ冬の一日/荻原裕幸

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