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February 01, 2011

匿名の葉書が届く寒の昼

珍しく高熱を出した。体温は三十八度四分まであがる。頭痛もなく、鼻も咽喉も平常だが、胃にかすかな不快感があって、熱が高かった。もしもインフルエンザだったらしばらく人前に出られないので、病院で検査をしてもらう。陰性だった。医師の所見では、ただの風邪かも知れないし、もしこれ以上熱があがるようならインフルエンザの初期症状かも知れない、とのこと。何とも曖昧な所見である。病院に行く前に家人が同じことを言ったのを思い出して苦笑した。幸いなことに、熱もそれ以上にはあがらず、落ち着きはじめている。ただの風邪だったか。

前のエントリで報告した時評「東海の文芸」の読者から自宅に葉書が届いた。一読者とのみ名乗る匿名の葉書である。岐阜北の消印がある。読んでみると、純粋に作品の解釈に異論を唱えるものだった。異論が私に伝わればとりあえずそれでいいということなのだろう。一読者さんの異論は異論として了解したものの、匿名の葉書というその一点だけが妙な後味を残している。ネットではしばしば匿名実名をめぐる議論を見かける。公開された場で名乗って行動するかどうかは、その場その人の事情によるものだとは思うが、一個人宛の葉書の場合、ちょっと話は違って来るだろう。

昨年十一月、朝日新聞のサイト内に「アサヒ・イーブック・アベニュー」という特設のサイトができて、電子書籍への道案内を展開しはじめた。先日公開された特集「入試に出るシリーズ・上 文芸作品の新しい定番」では、綿矢りささんの『蹴りたい背中』のレビューで、同書の刊行時、私が朝日新聞の読書面に執筆した書評が使われている。電子書籍で本を読みたいという人と、本はやはり紙のあの形状がいいという人と、現在の比率はどうなのだろうか。私は、資料的に読む本は電子書籍で、好みで読む本は紙の本がいいと思う折衷派。将来の本のかたちをぼんやりと考えながらこのサイトを眺めている。

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