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December 19, 2012

2012年12月19日(水)/超超天才

商売で言うそれではなく、季題の数え日とは、指を折って年の残りの日数をカウントできるようになったという感覚で言われるわけだが、十二月の中旬を過ぎて、数え日のあのぎりぎりの押し迫った感じまであとわずかになった。数え日の数え日といったところか。家人の証言によると、ごく最近、私は何か寝言を言うようになったらしい。内容ははっきりわからないという。目覚めていても寝言のようなことばかり言っているのに、このうえ寝ながら私は何を言っているのだろうか。

昨日、十八日、日本将棋連盟会長の米長邦雄さんが亡くなったという。享年六十九歳。訃報を聞いて机の前で涙があふれて来た。訃報とは言っても、私的な関係のない、著名人のそれで泣いてしまうなんて、なぜなんだろう。奇妙な感じだった。タイトルの獲得数で見ると、羽生善治、大山康晴、中原誠、谷川浩司、に次いで、米長さんは現在歴代五位の位置にいる。上の四人は、天才のなかの天才のなかの天才のなかの天才なので、米長さんは、少なくとも天才のなかの天才のなかの天才以上ということになるだろうか。それにしても、四人の誰かがつねにピークに近い状態にあるなか、十九回もタイトルを獲得し、四冠になったこともあるというのは、才能と努力と幸運と、さらにそれ以外にも何らかの力を、将棋の神様から授かっていたに違いない。文字通りユニークな棋士だったと思う。

きょうの一首。三句目をしばらく推敲していた。揺れてゐる、何となく、事もなく、等々、そこで何事も生じていない状況を表現するのに、意味として適したフレーズはいくつか見つかったのだが、むしろ意味として適してしまうことが一首を脆弱にしてしまうように思われた。ことばのひびきの加減から、音もなく、を入れてみると、微細だが意外なテイストが生じるような気がして、そこに落ち着いたのだった。

 冬のプールに冬のひかりが音もなく何も照らさぬまま揺れてゐる/荻原裕幸

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